障害者が利用しやすい宿泊施設の確保について、お尋ねがございました。
障害者が旅行した際に、旅館やホテルなどで安心して快適に過ごせる宿泊施設づくりを進めていくことは、重要なことだと考えております。
このため、県では「みんなのバリアフリー街づくり条例」を定め、宿泊施設では、出入口の段差の解消や廊下・階段への手すりの設置、車いす対応の客室や浴室などバリアフリー化の推進を図ってまいりました。
また、既存の宿泊施設は構造や費用の面から、大規模な改修が難しい場合がありますが、設備や備品など工夫して補っていくことも可能であります。
さらに、快適に利用していただくためには、ハード面だけでなく、接客サービスなどソフト面で障害者へきめ細かく配慮することが求められています。
そこで、宿泊施設の皆さんに取組みを進めていただくため、県では、受付での対応や、客室・浴室での備品の工夫、食事や緊急時の配慮などをわかりやすくまとめたガイドラインと、実践的な事例集を本年3月中に作成してまいります。
作成に当たっては、障害者へのアンケートや宿泊施設へのヒアリングを実施するとともに、障害者団体や、障害者の宿泊のノウハウのある大文字荘の関係者をメンバーとする検討会を設け、さまざまな角度から意見をいただいております。
今後、このガイドラインと事例集を、宿泊事業者をはじめ、市町村や福祉、観光関係の団体などに、幅広く提供し、積極的に活用していただけるよう働きかけてまいります。
また、障害者に配慮した宿泊施設情報の充実とともに、障害者の利用促進について宿泊事業者に協力要請するなど、今後とも障害者が利用しやすい宿泊環境づくりに努めてまいります。