主人が、牛を見にいこうというので、全員でついていった。ホテルから70〜80mほど離れた牛舎には、乳牛を中心に30頭あまりの牛が飼われていた。牛舎の斜め前には、クナイプ浴(小石を敷き詰めた水槽の中を歩く健康浴法。100年以上前に、セバスチャン・クナイプ博士が考案した)のできる泉があったが、雨が降ってきたため、慌ててホテルに戻った。
動物は、ホテルの敷地内でも飼われている。仔馬、犬、小型の豚、山羊、野うさぎ、ガチョウ、にわとりなどで、もちろん子どもたちが触れて遊ぶこともできる。
夕食は、主人手作りのソーセージのソテーにパンという、いたってシンプルなスタイル。
食事の後、しばらくすると、スペインに出張のため明朝3時に村を出なくてはならないというWolfgang
Schirk村長が、わざわざ息子さんの運転する車に乗って訪ねてきてくれた。ノインキルヒェンの家を描いた皿と、こちらの人数分のKirschwasser(キルシュワッサー)をお土産にいただいた。キルシュワッサーは、サクランボを原料とした焼酎のようなもの。南ドイツでは地酒として、いたるところで造られており、いただいたのもノインキルヒェンの蒸留所のものだった。
村長は、私たちが差し上げた日本酒を「飲むのは初めて」といいながらクイッと冷やで何杯か呷り、30分ぐらいという時間を大幅にオーバーしてお帰りになった。明日の出張、だいじょうぶだろうか。