ヤマユリは、都市化の波に押され、以前よりは 見かけなくなりましたが、現在でも、都市部も含め、県域に広く分布しており、里山や住宅地近くの林や土手などでは、目にすることができます。
こうした里山や都市に残された貴重なみどりに生育するヤマユリなどの生きものを守っていくためには、県民の皆様に、自然環境の保全や生物多様性に関心を持っていただく必要があります。
これまで、県では、希少生物を守るための県レッドデータブックの更新や、生物多様性の大切さをわかりやすく伝える情報サイトの立ち上げなどに取り組んできました。
さらに、今年度、県民の皆様に身近な自然や、生きものへの関心を持ってもらい、それらを大切に守っていく行動につなげていくため、県民参加の生きもの調査を実施します。
この調査は、身近な動植物や外来生物を発見した方に、環境省のアプリを利用して、その場からスマートフォンなどで、発見場所や写真を報告していただく仕組みで、その結果を地図上に表わしてホームページで公表するものです。
具体的な調査対象は、現在検討していますが、身近な動物としては、「ニホンヤモリ」や「シオカラトンボ」、また、植物としては、「カントウタンポポ」や「カワラナデシコ」とともに、ヤマユリも加えます。
県では、このような県民参加型の調査を通じて、県民の皆様に、県の花・ヤマユリへの関心を深めていただけるよう、多くの方の参加を呼びかけるとともに、充実した調査となるよう、工夫を凝らしてまいります。