この学校で化学と生物を教えるSchmieder先生に話を聞いた。
「この学校では特別に環境教育という時間はありません。各教科の授業の中で、環境問題について触れています。あるいは、毎日の生活の中で、エネルギーの節約などを習慣づけるようにしています。それこそ、窓を開けっ放しにするな、使わない照明は消せ、というところから、ですね。
教師70名中、3人が専門的な指導に当たっています。自ら手を挙げて、省エネ教育についてイニシアチブをとっています。これまでの家庭での習慣もあり、子どもたちにエネルギーを節約させるのは難しいのです。フライブルクでは、ほとんどの家庭がセントラルヒーティングで、冬でも半そで1枚で過ごしています。どの部屋も、廊下でさえ暖かく明るい環境で過ごしている。我々は、そうした習慣を変えるところから取り組んでいるのです」
私たちが見学したのは、12歳から13歳のクラスの課外事業。4人がグループになって太陽エネルギーについて勉強していた。太陽の光や熱を効率的に受けるためには、どうすればよいか、模型を使いながら熱心に取り組んでいる。
1年間、同じメンバーで研究するが、何かを開発しようというのではない。あくまで、省エネルギーを理解するための活動である。
近々、学校に太陽光パネルを取り付ける計画があり、そのときには子どもたちの研究を生かしたいと、担当の先生は言った。そして、太陽エネルギーのコースが終わったら、次はバイオ発電など、他のエネルギーについても子どもたちに学ばせたい、と。この課外授業は、1週間に1回、行なわれている。