2015年のメッセージ
 <「すまい、しごと、いのち」 人が人として生きるために。>
2015.04.30

去る4月12日の神奈川県議会議員選挙において4期目の当選を果たすことができました。ご支援をいただいた旭区の皆様の負託にお応えすべく、これからの4年間、県政の発展のため、全力で働いてまいります。
 私は初当選以来、「すまい」「しごと」「いのち」のセーフティネットづくりを進める活動を続けてきました。

すべての福祉の土台
 医療や介護を必要とする高齢者をできる限り在宅で支える「地域包括ケアシステム」も、必要にして十分な住環境が確保されてこそ成立します。
 高齢化の進行により低所得世帯が増加し、年金生活者の住宅ローン破産も社会問題化していますが、高齢者のみならず、人生のどんな場面にあっても、収入に見合った無理のない負担で適切な「すまい」が保障される「居住福祉」こそが、すべての福祉の土台と捉え、神奈川の住宅政策を進めていきます。

雇用の安定と拡大を
「しごと」はすまいとともに、人が人として生きる基盤。今回の選挙では、社会保障を持続可能なものにするためにも、若者の雇用を守ることが最重要課題と訴えました。公明党が推進した「青少年雇用促進法」を活用し、若者が安心して働き続けることができる環境をつくっていきます。
 また、障がい者など就労困難者に安定した雇用と自立できる賃金を確保するために活動する社会的企業「ソーシャルファーム」の県内での普及をめざします。

小さな声を聴く力
 「いのち」は県民一人ひとりが、その人らしく輝いて生きることを支援する医療・福祉の政策です。
 ロボット技術の介護・福祉やリハビリ医療への応用、がんの特性や患者の個性に合わせた「がんテーラーメイド医療」の研究開発、認知症患者や家族への支援等について、これからも全力で推進します。
 養護学校に通う児童・生徒の保護者や、ボランティアの方々から要望をいただいている通学支援策の強化にも取り組みます。

 3期12年の議員活動を通して、社会のすみずみに光を当てることの大切さと難しさを痛感してきました。今後は一層、小さな声を聴く力を磨き、県民福祉の増進に努めてまいります。

 <議論の「質」の向上こそ本物の議会改革です。>
2015.03.13

 かねてより私は、県から多くの権限が移譲されている横浜など政令市選出の県会議員を減らす提案をしてきました。
 公明党の推進で、政令市の県会議員の選挙区を「行政区ごと」から「大きな選挙区」(一政令市に2つ以上)に改編することのできる公職選挙法改正を実現。
 「大きな選挙区」からは多彩な議員が選出され、定数を大幅に減らしても多様な民意を議会に反映させることができます。3倍が限度とされる「一票の格差」を考慮しても、横浜市選出議員は41から28に、県全体では105から86への定数減が「大きな選挙区」実現で可能になります。

具体的な提案で政策が実現
 しかし、最大の改革は何より議員が「提案力」を磨いて、議論の質を向上させること。
 私たち公明党神奈川県議団は“文句を言うより提案”主義。介護ロボットの普及をはじめ、医薬品や医療機器の臨床研究、新しいがん医療の導入やアレルギー対策、高校奨学金の入学前支給など、事前の徹底的な調査により、常に具体的、現実的な提案を行ってきたことが、自他ともに認める実現率の高さにつながっています。

 国では、公明党のクリーンヒットと評価の高い「若者雇用対策法案」。正規雇用を推進する企業を評価し支援するとともに、ブラック企業をあぶり出す。成長戦略に欠かせない提案です。

 <頭脳と技術が日本一集まる神奈川に>
2015.03.06
 東京大学政策ビジョン研究センターが提唱する「シルバーニューディール」。これは、社会の高齢化に合わせてモノやサービスをつくり直すことで新たな産業や雇用を生み出す政策で、おのでら慎一郎と公明党神奈川県議団の提案により、県の総合計画にも「高齢者を標準としたしくみづくり」として反映されています。

生活支援ロボットで明るい高齢社会に
 最先端のテクノロジーで経済のエンジンを回しながら、高齢社会の課題解決をめざす。私が5年前から取り組む医療・介護ロボットの普及施策も、ほぼ同じ発想によるものです。
 認知機能や身体機能に障害を持つ人が増える高齢社会においては、それらの機能障害をケアすることにより日常生活を支援するしくみが重要であり、ロボットはその担い手として期待されています。
 県内では、すでにさまざまなロボットがリハビリのサポートや介護負担の軽減などに活躍しており、さがみロボット産業特区もスタートしました。神奈川県のロボット戦略について黒岩祐治知事は「短期間にこれだけのことができた。その原点を作ってくれた公明党県議団に心から感謝し、その先見性に敬意を表したい」と述べています。

優れた研究成果を神奈川で花開かせたい
 昨年4月、県立がんセンターに二つの「センター」が創設されました。
「がんワクチンセンター」では副作用の少ない「がんワクチン療法」を一日でも早く標準治療とすべく、臨床試験や治験を加速させ、「漢方サポートセンター」では、抗がん剤の副作用など、がんに伴うさまざまな苦痛を漢方薬で緩和します。ともに私たちが提案し続けてきたものです。
 他にも、この4年間で5回開催した〈かながわ未来フォーラム〉を通して、がんの画期的な診断技術や、アレルギー根治薬などの革新的な研究を一層推進させる足がかりをつくりました。

 これからも私は、革新的な試みから生み出される、さまざまな分野の先進事例を学び、それらを神奈川県で展開するための方途を積極的に提案し続けていきたいと思います。

 <人を助ける人になるために。>
2015.02.22

 巨大津波に呑み込まれた町で、小中学生の生存率99.8%という「釜石の奇跡」。
 それはしかし、奇跡でも何でもなく、防災意識を子どもたちの心に刻みつける教育と避難訓練の成果だったのです。
 私たちは昨年、釜石市で防災教育を行ってきた群馬大学の片田敏孝教授を横浜にお招きしてフォーラムを開催。率先的な自助行動の大切さを学びました。

 助ける人になるために、自分が助かる人になる。

 まもなく、東日本大震災から丸4年です。

 <人のいのちを支えるロボット>
2015.01.25

 私たち県議会公明党の提唱で始まった、生活支援ロボットの普及開発事業。
 現在、「さがみロボット産業特区」に発展し、神奈川の成長戦略の柱の一つになっています。
 医療や介護・福祉、災害時の救援など、人のいのちを支えるロボットが、世界でいちばん活躍する地域をめざします。
 
ものづくり技術の結晶ともいえるロボット産業で経済のエンジンを回すとともに、介護負担の軽減やリハビリのサポートなど県民福祉の向上も実現していきます。

 <成長をあきらめない>
2015.01.01

 昨年は、年末に突然の解散・総選挙で世間が騒然となりました。しかし、選挙は国や自治体がどのような姿をめざしていくべきかをじっくりと考え判断する、またとない好機です。

 近年、選挙になると候補者や、いわゆる識者といわれる人たちから「脱成長」という言葉が聞こえてくるようになりました。少子高齢化、人口減少社会にあっては、経済成長はできないし、その必要もない。お金に頼らずとも豊かな社会を実現する経済システムを構築すべきだ、と。理想としてはあり得るとしても、本当にそれで日本社会の安心が保障されるのでしょうか。福祉などの社会保障は、世代内そして世代間の所得の再分配によって支えられています。経済成長が止まり国民所得が縮小すれば、その直撃を受けるのは社会的経済的な弱者なのです。

神奈川が原動力に
 すでに生産人口が減少に転じた欧州諸国においても、生産性の向上で経済成長を遂げた事例は少なくありません。EUは2020年にGDPの20%を製造業で稼ぐ目標を掲げ、先進技術の支援に取り組んでいます。

 神奈川県は今、京浜臨海部の特区に最先端の生命科学産業を集結させ、革新的な医薬品や医療機器の創出をめざすなど、世界と勝負ができる先端産業の拠点づくりを進めています。県議会公明党が粘り強く推進した生活支援ロボットの普及開発事業は「さがみロボット産業特区」に発展。先端技術で経済のエンジンを回すとともに、介護負担の軽減やリハビリのサポートなど県民福祉の向上も実現する政策です。

 また、本年は高齢者の保健福祉や居住の安定、さらには障がい者の支援施策を大きく増進させるための計画改定などが目白押しです。それら社会保障を持続可能なものにするためにも、まだまだ私たちの社会は経済成長を必要としています。

 これからも成長の種を蒔き、芽を育て花を咲かせるために働いてまいります。