神奈川リハビリテーション病院は、以前より、視覚に何らかの障害を有し、日常生活に不自由をきたしている患者さんを診察する、ロービジョン外来を設置しています。
この外来では、医療の提供を行うだけでなく、七沢自立支援ホームの視覚障害指導員の協力のもと、拡大読書器など補助具による機能改善を目的とした、様々なリハビリも行っています。
また、リハビリテーション事業団は、視覚に障害がある県民の皆様の相談窓口となっており、ロービジョンに関する情報提供や訓練施設の紹介も行っています。
議員ご案内の機器は、微弱なレーザーを使用者の網膜に直接投影することで、視力やピントに依存しない鮮明な景色を見ることができるものです。
先日、神奈川リハビリテーション病院の医師や訓練士等が、この機器を実際に使用したところ、操作性や機能性に優れたものであることを実感した、と語っていました。
また、この機器の特徴である、網膜に直接レーザーを投影する技術は、既に医療機器として承認された製品にも採用されており、安全性も担保されています。
しかし、この機器は、開発して間もなく、使用可能な時間が短い、個人で購入するには価格が高い、また、機器の認知度が低い、などの課題があります。
そこで、まず、神奈川リハビリテーション病院で、この機器を体験できるよう、その速やかな導入に向け、県と事業団で調整を進めます。
また、適応の可能性がある患者さんに対し、この機器を積極的に紹介していくとともに、毎年開催する福祉機器のフェスティバル等を活用し、周知に努めていきます。
県は、神奈川リハビリテーション病院において、ロービジョン外来でのリハビリを引き続き実施するとともに、こうした先進機器の情報発信など、その普及促進に取り組んでまいります。