7.動物愛護ボランティアへの支援について


<質問要旨>

 県動物保護センターでは、平成26年度、全国の都道府県では初めて、収容された犬と猫の殺処分がゼロとなった。
 この殺処分ゼロは、行政の力のみで達成できるものではなく、支えているボランティアの献身的な努力なくしては成し得ない。
 ボランティア活動はすべて自己負担で賄っているが、保護している犬や猫が病気にかかり、想定外の医療費がかかることがあるなど、資金面での負担が大きい。新しいセンターが落成した折には、センターで診療するための施設や臨床獣医師を配置すべきだが、まず、今後もボランティアが持続的な活動を行うために、犬や猫の医療費も含めた資金面での支援が重要であると考える。  そこで、県は、殺処分ゼロの継続を目指して、ボランティアへの更なる支援について、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。


<答弁> 黒岩知事

 犬、猫の殺処分ゼロは、動物保護センターに収容された犬や猫の譲渡等にご協力いただいたボランティアの活動がなければ、決して達成できませんでした。
 これまで、県は、ボランティアの皆さんに対して、犬、猫の病気や譲渡契約の知識などの研修会の開催、県庁公開日における譲渡会への場所の提供などの支援を行ってきました。しかし、ボランティアの皆さんと定期的に意見交換する中で、エサ代や医療費などの資金の確保に苦労されている、というお話を伺っているところです。
 そこで、平成28年度から、ボランティアの活動に対し、新たに3つの支援を考えています。
1つ目は、飼い主のいない猫の避妊・去勢手術を行う経費。
2つ目は、動物保護センターに収容された犬の譲渡を推進するためにシャンプーやトリミングをしていただくための費用。
3つ目は、新しい飼い主を探すまでに負担していただいているエサ代やワクチン代などの経費。
 こうしたボランティア活動の経費に補助する予算案を提案しています。          
 さらに、新しい動物保護センターには、研修室やトリミング用の設備、譲渡会ができるホール等を整備し、ボランティアの皆さんが活動しやすい環境を提供します。
 また、手術室等の医療設備を充実させることにより、感染症の予防・治療や避妊・去勢手術の実施体制を強化し、ボランティアの負担軽減につなげていきます。
 今後も、ボランティアの皆さんのご意見をしっかりとお聞きし、必要な支援を行うとともに、さらなる連携・協働を進め、神奈川から動物愛護の取組みを全国に発信してまいります。