「食文化」は、その土地ならではの伝統的な農産物や、特色のある農産物などが、地域の人々の食生活に浸透し、歴史や風土とともに、やがて「文化」として根付いていくものであると認識しています。
これまで、県では、特色ある農産物を「かながわブランド」として登録し、普及・PRしてきましたが、「食文化」として根付くことで、持続的な地産地消につながることが期待されます。
「かながわブランド」には、例えば、伝統的な農産物として、開成町で復活したサトイモの「開成弥一芋」があり、普通のサトイモよりネットリした食感を活かした「開成コロッケ」などが町のブランド品になっています。
また、新品種の農産物としては、サラダなど生でも食べられるよう、県農業技術センターと民間種苗会社が共同で開発した横須賀市等の水ナス「サラダ紫」があります。
こうした農産物は、地元では親しまれているものの、一般の消費者の認知度はまだ低いため、さらにブランド力を高めていく必要があります。
そこで、県では、伝統的な農産物については、生産者団体と協力して、農産物の由来や歴史を地域の風土と絡め、ストーリー性を持たせた販売促進を実施していきます。
また、新たな農産物については、高い品質や豊かな味わいなどの特徴を、消費者にアピールします。
さらに、料理人等を対象にした産地見学会や新品種などの紹介セミナーを開催し、「かながわブランド」の農産物を食材としたメニューを、飲食店で提供してもらえるようPRしていきます。
このように、「食文化」の視点を取り入れながら、「かながわブランド」の農産物の普及に努め、地産地消をさらに推進してまいります。