学校ではこれまで、いのちを大切にする心を育む「いのちの授業」や、保健体育の授業の中で、不安や悩み、ストレスへの対処方法を身に付けるための教育を行うなど、自殺予防の取組を進めてきました。
また、県教育委員会では、学校へのスクールカウンセラーの配置や、「24時間子どもSOSダイヤル」の設置など、児童・生徒が相談できる多様な窓口を整えています。
児童・生徒の自殺を未然に防ぐためには、こうした取組に加え、議員お話の、子どもたち自身が、困った時に信頼できる大人や相談機関へ、自分の気持ちを伝えることができる力を養う教育、「SOSの出し方に関する教育」が重要です。
このため、県教育委員会では、今年度、県立学校及び市町村教育委員会に対し、外部人材の活用も含め、各学校において年1回以上、「SOSの出し方に関する教育」を行うよう、働きかけてきました。
既に実施した学校からは、スクールカウンセラーなどによる講話や、地域の様々な相談窓口を生徒に紹介した取組が有効であった、などの声が寄せられています。
一方、課題として、取組が始まったばかりということもあり、児童・生徒の発達の段階に応じた、具体的な教材が少ないということがあげられています。
そこで、県教育委員会では、今後、県立学校や各市町村教育委員会の取組状況を収集し、効果的な事例を把握していきます。
そして、来年度、精神科医等の専門家の知見もいただき、小・中・高等学校の段階に応じた指導例や、ワークシート等の教材を盛り込んだ指導資料を作成し、授業や教員研修等で活用することで、「SOSの出し方に関する教育」の充実に、取り組んでまいります。