私からは、神奈川県として、住民に対する防災意識の啓発ですとか、また、災害時にみずからの身を守るための知識の周知、そういったものをどうやっていくのかという点について、質問をさせていただきたいと思います。
先ほど藤間委員の質問でも触れられていましたが、ちょうどきょうから1箇月前の9月5日に、先ほど話があったように震度5弱という強い地震が、紀伊半島と東海地方、立て続けに一晩に2回襲ったということで、紀伊半島沿岸では、大体90cmの津波が観測されたわけであります。このときに、早いところでは大体20分ぐらいで津波が到達して、特に2回目の地震の後に津波警報が発令されて、そうすると漁民の方であれば、自分の船がどうなっているかというのが心配で、海辺に出ていっちゃう。また見物人も一緒に出て行くということで、かなりの方が、住民の方が漁港や海岸に集まって、消防署員が、もうとにかく危ないから避難をしてくれと言っても、なかなかそれに応じないというようなことがあったようです。いわゆる津波のときの危険行動というふうにいうらしいんですが、去年の9月にマグニチュード8.0の大きい地震が北海道の十勝沖を震源として発生をいたしましたけれども、そのときも、ある調査によれば、津波危険地区住民の44.2%が避難をしていない。28.6%が、川とか海の様子や、港や船の様子を見にいくとか、あとは車を動かしに行っちゃうとかも、そういう危険な行動に出ていた。その調査をされた大学の教授は、とにかく東南海、南海地震というのは、もっとでかい津波が来るんだと。とにかくまず逃げろというお話をしています。北海道の奥尻島の津波は、わずか2、3分で到達しましたが、本当に侮ってはいけないということだと思うんですね。そのあたりのことを念頭に置いて質問をさせていただきます。
神奈川県でも、万が一の災害に備えて、県ないし市町村において、さまざまな場面を想定した住民への意識啓発というのを行っていると思うんですが、果たして現実の災害のときに、住民が適切な行動をとれるのかどうかと。今回の1箇月前の地震の例が示すように、大変難しい面もあるというように思っております。
そこで、この神奈川県における住民の防災意識啓発、またみずからの身を守るための知識の周知、そういったものがどのように行われているのかということを、何点かお伺いしたいと思います。
まず初めに、防災局として、そういった意識や知識の啓発、また周知にどのように取り組んでいるのかというところについて、お伺いします。
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