それでは、要望を申し述べて質疑を終わりますが、まず、県民ホール、そして県立新ホールの整備について、高齢者の方、障害者の方が安心して気持ち良く舞台芸術、音楽を鑑賞できる環境を整備するということが、ノーマライゼーションの視点からも大変重要なことであると思います。
県立新ホールでは設計段階で十分な福祉的配慮が講じられていると思いますが、県民ホールについても、できるだけ速やかに工事を行っていただくとともに、新しく設計する県立新ホールと同水準のバリアフリー対策を講じていただきたいということをお願いしたいと思います。予算確保という面からも大変厳しいところもあると思いますが、できるだけ計画に沿った取組が進められるよう努力していただきたいと思います。
また、最後に質問させていただいた文化芸術振興条例について、やはりアーティストの方といろいろと意見交換をしていると、皆さん御苦労されているのがお金のことです。やはり、いろいろな公演を行いたい、展覧会を行いたい。そのときに、これがなかなか経済的に大変です。芸術家は古今東西お金がないというのが決まり事のようであり、そのようなときに今回の条例ができることによって、例えば企業がお金を出しやすくなるなど実効性のあるものに是非していただきたいと思います。そこはやはり都道府県の出番かと思います。もうお亡くなりになりましたが、野村万之丞という狂言師がいました。彼は狂言だけではなく、いろいろな総合芸術のプロデュースをやっていた人ですが、生前お会いしたときに、そのとき私はまだ議員ではありませんでしたけれども、地道な芸術活動を続けるときに一番頼りになるのが都道府県だというお話をしていました。国というのは敷居が高く、市町村はなかなか十分な力がない。政令市は別でしょうが、やはり都道府県が非常に頼りになるということでした。
私の記憶では、文化芸術に対しての国の予算は、まだまだ少ないと思います。2003年度に国の予算もやっと1,000億円を突破したというように記憶をしておりますが、そういったところにしっかりお金を付けることについても、行政、税金だけではなかなか限界がありますから、そういうところにお金が回るような条例にしてほしいという気持ちが非常に強くあります。そのために頑張っているアーティスト、団体の人たちの意見や要望やまたアイディアをしっかり聞いて、条例策定まで頑張っていただきたいと思います。
以上、要望を申し述べて私の質疑を終わります。
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