8月の常任委員会でも質疑をいたしましたが、小・中学校において職業意識、仕事に対する意識の醸成をどのように図っていくかということについて、改めてやりとりをさせていただきたいと思っています。
私が、前回お話をさせていただいたのも、高校からではちょっと遅いのではないかと思っているからです。世間では、子供のための職業体験のテーマパークができたりとか、「13歳のハローワーク」という書籍がロングセラーになっていたりとか、職業ということに対して、それなりに意識は高まっているのかなと思うんですね。やはり小さいころから社会の多様性を知るというか、様々な職業が、仕事が社会を支えているということを肌身で感じ取ってもらうということは大変大事なことだと思っています。
また、子供の多様性というんでしょうか、例えば、算数は苦手だけれども図工が得意だとか、国語は苦手だけれども理科は好きだとか、そういういろいろな子供の個性がありますよね。得意、不得意、そういうことが将来の進路にうまく生きていくような教育をしなければいけないのではないかと思います。
ちなみに、今日、中等教育学校の案というのをいただきましたけれども、ここにも学習活動の進路例というのが幾つか出てきました。それぞれの学校別にAさんからFさんまで、何通りかの進路が想定されている。ただ、これを見ると、何か見事にみんなエリート志向だなと思うんです。みんな相当に社会的地位の高い、そういう職業を目指している。そんなパターンばかりが載っているような気がするんです。もっともっと、普通の大多数の子供たちが、漠然とではあっても子供のころから様々な職業へのあこがれを持てるようにならないか。それが恐らくは大学全入と言われる時代に、大学教育の多様化にもつながっていくのだと思うんです。
ちょっと前振りが長くなりましたけれども、知事も神奈川は「ものづくり」ですからと、何か新聞記者に語っていたときがありますけれども、本当にそれを支えることのできる人材施策が図られているのかという疑問があります。農林水産業の後継者がいないとか、職人の技術を継ぐ人がいないとかいうのは、これは、そうした産業の生産現場がどんどん海外に移っているということもあり、教育だけの問題ではないと思うんですけれども、教育の現場で何ができるのかということを、改めて、今日は、具体的にお聞きしたいと思います。
前回の質疑の中で、体験的な学習を通して、子供たちの将来、自分たちが将来に対して夢や希望が持てるように、いろいろな関連する団体とか機関、そういったところと連携しながら、発達段階に応じた、いわゆるキャリア教育をしてほしいというふうに要望したんですが、今日は、今、申し上げた関連する団体、機関との連携の具体的な内容を初めといたしまして、何点か伺いたいと思います。
まず、初めに、関連する団体、機関との連携について、具体的な内容、または取組の状況をお伺いします。
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