■文教常任委員会 再び県立高校の老朽化対策について(平成18年9月28日)
<質疑一覧>


<質疑>
 過日、文教常任委員会の県内調査を行わせていただきました。その際に、旭高校と横浜翠嵐高校を見せていただいたわけですけれども、二つの高校とも建設から大分年月が経っているということで、施設等がかなり老朽化しているという印象を受けました。老朽化対策については大規模修繕、また小規模な修繕など様々あることは承知しておりますけれども、例えば床のタイルが一枚はがれたということなど、小規模な修理については、技能員等によって学校で対応していると聞いています。
 そこで、何点かお伺いしたいと思います。
 まず、県立学校で施設設備等が老朽化して修理や工事が必要になった場合、どのような費用で執行するのかお伺いします。

<答弁> 教育財務課長
 修理、工事につきましては、大きくは教育施設維持修繕費、そして教育施設各所営繕費という事業予算で対応してございます。
 教育施設維持修繕費につきましては、各教育機関へ年度初めに再配当いたしまして、各教育機関が必要に応じて修理、工事等に充てるというものでございます。また、教育施設各所営繕費につきましては、教育財務課で実施しております調査や各機関からの要望状況を勘案しまして、修理あるいは工事の内容や方法を決定して私どもの方で執行するというものでございます。
 平成18年度の予算でございますが、教育施設維持修繕費が2億7,030万円、教育施設各所営繕費が9億8,600万円となってございます。




<質疑>
 今の御説明で、教育施設で行う修理あるいは工事については教育施設維持修繕費により執行していくということは理解いたしましたが、その維持修繕費というのはどういった性格の費用になるのでしょうか。具体的にどのように執行するのかお伺いいたします。

<答弁> 教育財務課長
 教育施設維持修繕費でございますが、県立学校等の教育施設あるいは築年数、老朽度合い、規模等によりまして、年度当初に学校等に再配分いたしまして、学校では校長になりますが、各施設管理者の判断によりまして小規模な修理費あるいは工事に充てるためのものでございます。
 内容でございますけれども、大きく四つに分けてございますが、法令に義務付けられているもの、法定点検等で指導を受けたものに対応するもの、安全衛生対策上緊急対応するもの、地域との調和あるいは学校の運営上特に必要な部分及び自然災害等の復旧というような形で、比較的小規模なものに充ててございます。また、修理、工事以外にも、修理あるいは工事のための材料費や部品等の購入にも充てているという状況でございます。




<質疑>
 教育施設維持修繕費は、毎年各県立学校に幾らぐらい配分されているのか教えてください。

<答弁> 教育財務課長
 平成18年度の教育施設維持修繕費でございますけれども、県立高校につきましては1校平均143万余円を再配当してございます。
 参考までに、平成17年度の決算額でございますが、先日御視察いただきました旭高校につきましては約200万円、横浜翠嵐高校につきましては約150万円となっております。




<質疑>
 平均で143万円、旭高校は約200万円、横浜翠嵐高校は150万円というお答えでしたけれども、算定基準というのはあるのでしょうか。

<答弁> 教育財務課長
 これにつきましては各施設の老朽度あるいは面積等を考慮いたしまして、具体的には、1平米当たり40円から、建築30年以上につきましては130円といったような形で築年数、建築面積を掛けた数字で配分している状況でございます。




<質疑>
 学校の老朽度によって1平米当たりの単価が変わってくると理解しますが、維持修繕費の配当を受けた県立学校ですけれども、実際にはどういった修理や工事に使っているのか。費用として、大体全額を毎年使い切ってしまうのか、余るのか。また、足りなくて教育委員会に何とかしてくれないかというような話もあるのか、そのあたりを聞かせてもらえますか。

<答弁> 教育財務課長
 教育施設維持修繕費について、各学校の予算の用途でございますが、施設の状況によって様々でございますけれども、学校の多くは教室の扉ですとか、床あるいは手すりなどの修理、割れたガラスの入替え等に使ってございます。また、消防設備点検で指摘を受けた、例えば誘導灯の破損の修理、蛍光灯の器具交換、スイッチの修理等、またトイレの詰まりなど排水の不具合等、比較的技術的な判断の要らないものについて学校の方で執行していただくというような状況でございます。




<質疑>
 技術的な判断が要らないというのは、例えば施工業者の見積りをとったりする必要がないと解釈してよろしいのですか。

<答弁> 教育財務課長
 学校の費用面の中で技能員等が判断できるもの、あるいは対処できるものというような形であります。また、金額的に足りているのかというお話がございましたが、学校の方も緊急性等を優先的に行ってございますので、ほぼ100%どこの施設でも消化しているという状況でございます。ただ、年度末等でどうしても期限が間に合わないものについては、極力弾力的に対応しております。




<質疑>
 そうしますと、多少弾力的に対応できるだけのものは当局の方で持っているということですか。

<答弁> 教育財務課長
 年間を通じて執行していただくということで、私どもも常々計画的にまた効率的、合理的に使って修理してくださいというお願いをしてございますけれども、例えば年度末近くになりますと、いろいろな自然災害等もございますので、そういうときのために私どももある程度は用意しているということです。




<質疑>
 先ほどの御説明の中で、教育施設維持修繕費と教育施設各所営繕費がございましたけれども、県立学校の施設の修理あるいは工事に使うことについて、維持修繕費と各所営繕費の役割分担があると思うのですけれども、それについて教えてください。

<答弁> 教育財務課長
 教育施設維持修繕費と教育施設各所営繕費の役割分担でございますけれども、施設の整備に当たりましては日常的な施設の管理の範囲、例えば建具ですとか網戸の修理、蛍光灯の交換、ガラス交換というものにつきましては、学校の処理範囲という形で各学校が教育施設維持修繕費を使用して修繕をお願いするとしてございます。
 また、屋上防水や外壁の塗装など比較的大規模な修繕あるいは電気設備、衛生設備等で技術的判断を要するものにつきましては、教育財務課が教育施設各所営繕費を使って修繕をするとしてございます。




<質疑>
 先日、旭高校に伺ったときトイレのタイルが大分広い面積にわたってはがれ落ちている男子トイレを我々は見たのですけれども、女子トイレの方も同様という話を聞きました。調べたところ、業者の見積りで大体60万円ぐらいかかるというようなお話を伺ったのですけれども、これはどちらの費用で修理すべきものなのでしょうか。

<答弁> 教育財務課長
 タイルあるいは床等につきましては、一義的には学校の守備範囲という形になってございますけれども、ある程度規模がまとまったりした場合にはなかなか学校での対応は難しいこともございますので、それにつきましては私どもと相談の上、できるだけ対応しているという状況でございます。




<質疑>
 参考までに伺いますけれども、座間高校の階段裏のしっくいのはがれ落ちは幾らぐらいかかって、どのような名目で修理をしましたか。

<答弁> 教育財務課長
 座間高校の工事につきましては、教育施設各所営繕費で補修してございまして、52万2,900円でございます。また、念のため同じ棟のほかの部分もチェックをいたしまして、そちらの方についても未然防止という意味で処置を行い45万345円かかり、合わせて97万3,245円ということでございます。




<要望>
 今、御説明をいただいた教育施設維持修繕費、そして教育施設各所営繕費は共に、県立学校の施設を維持管理していくために大変重要な費用であると思います。現在、教育施設の整備計画を策定中と伺っておりますけれども、教育施設の維持修繕費、そして教育施設各所営繕費の執行によって県立学校の施設設備が少しでも良くなり、生徒たちの良好な学習環境が確保されるよう、できるだけ実情に合わせた予算の配分をしていただくことを要望いたしまして、次の質問に移ります。