事故の概要でございますけれども、平成16年の9月に、保土ヶ谷高校の北棟と西棟の屋上防水工事を実施いたしましたけれども、その施工中に学校職員が異臭を感じたというところでございますが、工事がそのまま継続され、10月18日に完了いたしました。
その後も異臭が続いたため、換気扇を11月に設置し、換気をしたりしてございました。また、12月になりまして、工事を行った屋上の下の教室、音楽室、書道室の二つの教室で、揮発性の有機化合物であるVOCの簡易測定を学校で行ったところ、定められた計測法ではなかったわけでございますが、トルエンの濃度が基準値を超えているということから、音楽室、書道室の使用を中止にしたということです。
その後、平成17年4月になりまして、頭痛等の症状を訴える生徒がいたということで、北棟の3階すべての教室を使用中止とし、さらに、4月26日には同様に異臭がするということで、西棟の5階、南棟の5階も使用中止にしたということでございます。以上が事故の概要でございますが、原因について、外部の専門家の大学教授等、あるいは医師も交えて検討委員会を設置いたしまして、5回検討したわけでございます。結果としては、屋上防水で使用した材料の防水プライマーというものの成分で、キシレン・エチルベンゼン等が防水槽から直接、厚さは12センチあるコンクリートのひびを伝わって室内まで入り込んで、室内で化学物が拡散したというのが検討委員会の結論でございます。
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