3.都市基盤整備について(2)

<質疑>
 県が管理する都市計画緑地は、都市の自然的環境の保全及び改善並びに都市景観の向上を図るために設けられる緑地であり、1か所当たり面積0.1ヘクタール以上を標準として配置するとされています。
 現在、横浜市内では19か所、約55ヘクタールが指定されており、まさに都市の貴重な緑地となっております。

 これらの都市計画緑地の現場を見ますと、周辺は住宅地となっておりますが、自然林がほぼそのままの状態で保存されており、都市に残された極めて貴重な緑地であることは間違いありません。
 しかしながら、かなりの急傾斜地であるにもかかわらず、園地整備などの手が回っておりません。また、土どめ施設も完備されているわけではありませんので、風水害の被害が発生する危険性が常にあります。



 そこで、知事にお伺いいたします。

 横浜市内に存在する県管理の都市計画緑地の中には、風水害の危険性と背中合わせになっている箇所もあります。
 近隣住民の皆さんが安心して生活できるように、定期的な樹木の伐採や土砂流出防止等の危険防止対策を講じ、地域の貴重な緑地として適切に保全すべきであると考えますが、知事のご所見を伺います。


<答弁>
 横浜市内の都市計画緑地は19か所ございますが、そのうち県管理の緑地は保土ケ谷都市緑地の3か所と三ツ池都市緑地に2か所の計5か所でございます。
 いずれも急勾配の斜面地であることから、利用されずに緑地として残され、今では都市の中の貴重な緑となっております。

 これらの緑地につきましては、貴重な緑を保全するため、土どめ擁壁などの構造物の設置を極力控えるとともに、できるだけ自然の状態を保つため、隣接民家に影響のある樹木の枝払いを行うなど、必要最小限の管理にとどめてまいりました。
 また、定期的なパトロールを実施し、安全管理にも努めてきたところでございます。

 しかし、本年10月の観測史上最大級の台風22号により、保土ケ谷都市緑地の一部斜面の土砂が崩れ、地域の皆様には大変ご心配をおかけしたところでございます。
 したがいまして、今後は斜面緑地を詳しく調査し、危険性のある箇所については、その保全方法について地元の皆様からのさまざまなご意見も伺いながら、危険防止対策を行いつつ、貴重な緑を保全できるよう検討してまいります。