【公明党 神奈川県議会インフォメーション】
9月定例議会

■水源環境保全・再生施策が成立!

 9月定例議会で、継続審議となっていた水源地域の環境保全を目的とした「かながわ水源環境保全税」が成立した。この新税は、当初年104億円規模で提案されたが、公明党県議団は、事業内容が総花的で水源環境保全・再生に直接効果があるのか疑問に思われるものが多く含まれており、新たな税負担に対する理解は得られないと、反対した。その後慎重活発な議論が続き、事業規模もその都度、78億円、41億円、今回の38億円へと削減された(平均世帯月75円)。これに対し我が団は、必要な事業のみに精査された事、実施時期も1年延長され、我が団の主張であった県民への周知、理解を得る時間が確保された事を評価し、賛成した。


■アスベスト(石綿)対策 専門外来を設置!

 県では、アスベスト問題に対応する為、アスベスト対策会議を設置し、緊急対策を行うこととした。その一環として、悪性中皮腫、肺がん、アスベスト肺など、アスベスト関連疾患の診断・治療を行うアスベスト専門外来を県立循環器呼吸病センター(予約制045-701-9581)に開設した。ここでは、アスベスト被害の可能性があり、自覚症状のある方に対して、呼吸器科の医師が診断・治療にあたる。
 アスベスト問題について、我が団は、いち早く昭和60年の議会質問で取り上げていたが、本年も各種委員会で緊急対策の必要性等を訴え、9月定例議会でも、対策を実効あるものとする為に、対策条例を制定すべきである、と主張した。


■「緊急地震速報」 実用化に向けて!

 公明党県議団は、9月定例議会代表質問で、地震防災対策について、文部科学省などが試験運用している「緊急地震速報」が本格運用されると、地震の大きな揺れが到達する前に警報を発することができるようになり、危険を回避したり、被害を軽減するために大変有効である。この点に、どのように取り組んでいくのか、と質問した。
 これに対し知事は、このリアルタイム地震情報の研究は、現在藤沢市の施設を利用して文科省が実証実験中であり、これらの成果を参考にしながら、緊急地震速報の実用化に備えて、有効な活用方法について研究していく、と答えた。


■発達障害者支援 ネットワーク化等で充実!

 公明党県議団は、9月定例議会代表質問で、自閉症などの特有な発達障害を有する障害児に対する支援を充実するために、発達障害支援センターの相談窓口の増設などが必要である、と質問した。
 これに対し知事は、県民の発達障害への理解や、当事者や家族が誤解や偏見を受けることなく、地域で暮らしやすくするための普及啓発の施設として支援センターを設置したが、発達障害療育の専門人材の不足などの課題があり、今後は各児童相談所に加え、総合相談窓口や地域就労援助センターにおいても、これまでのネットワークで築かれたノウハウを生かし、相談支援に努めるとともに、これら窓口を広くホームページなどでPRしていくと、答えた。


■文字活字文化振興法に基づく条例制定を!

 公明党県議団は、9月定例議会代表質問で、国の文化芸術振興基本法を受けて「かながわ文化芸術振興指針」が昨年3月に策定されているが、今般、文字・活字文化振興法の成立という国の新たな動きを契機として、改めて文化振興条例の制定が必要である、と提言した。
 これに対し知事は、文化行政を取り巻く環境は、国の方針の見直しや文字・活字文化振興法の制定など、さまざまな変化が起きてきており、この機に、より強力に文化行政施策を推進するため、文化振興条例を前向きに検討する、と答えた。


■脱法ドラッグ取締まり条例を検討!

 公明党県議団は、9月定例議会代表質問で、脱法ドラッグが若者を中心に広がり、健康被害や事故が後を絶たたず、深刻な社会問題となっている。また、東京都が独自の条例を制定し取締まりの強化を図っており、それに伴い、規制の弱い本県への更なる流入が懸念される。本県も早急に脱法ドラッグを取締まれる条例を制定すべきである、と訴えた。
 これに対し知事は、一層の対策強化が必要であり、条例化もその一つの方策と認識している。様々な課題を整理しながら、条例化について検討する、と答えた。


■入札制度改革 中小・零細企業に配慮を!

 公明党県議団は、9月定例議会で、電子入札システムの導入に伴う入札制度改革について、過度な競争が生じる恐れがある点を指摘。特に、250万円を越えて5000万円未満の工事で、入札参加可能者数を、30社程度と同一条件にすることには問題があり、金額区分を細分化し、小規模なものは競争率を緩和すべきである、と質問した。
 これに対し県は、工事の種類や施工できる業者が限定されるなどの場合は、地域の実情を把握している各発注機関に、参加条件の権限を委ねる。中小企業で社会貢献企業に対する発注を、環境配慮などの分野に拡大を検討する。優良工事施工業者の評点基準を国、市町村と統一する。と答えた。


■県立高校 老朽化対策を!

 公明党県議団は、9月定例議会一般質問で、高校改革の対象校となっておらず、本格的な老朽化対策を実施していない県立高校の現状を指摘。老朽化を敬遠して、女子生徒が減少する傾向にある高校もあり、放置すれば、学校教育はまさにハードから崩壊していく、と質問した。
 これに対し知事は、老朽化が急速に進行しつつあり、修繕を必要とする箇所が増加していると認識。優先順位をつけて、生徒の安全で良好な環境を確保するため、必要な対策を講じていく、と答えた。


■県立病院での支払い 18年度よりカードで可能に!

 公明党県議団は、厚生常任委員会で、診療費などの支払いについて、クレジットカードを利用することにより、支払い方法の選択肢が広がるほか、夜間や救急時の診療に現金の持ち合わせが無くとも安心して受診できる。県立病院で早期実施を図るべきである、と主張した。
 これに対し県は、現在は法的規制があるが、一連の規制緩和の流れの中で、「患者の視点にたった病院経営」との基本方針から、18年度の早い時期に実施することを目途に、検討を進める。と答えた。


■県立病院での検査結果 18年度より即日判明!

 公明党県議団は、厚生常任委員会で、県立病院で行った検査結果を、その日のうちに判明させ、検査結果を早く診療に役立てたり、患者の不安解消をはかる必要がある。その為にも、迅速検査体制を整備すべきである、と求めた。
 これに対し県は、18年度の早い時期に実施する。また県民への周知も、各病院のホームページに掲載したり、院内に掲示するなど広報手段についても検討する、と答えた。